和泉裄也

和泉裄也


名前:和泉裄也(いずみ ゆきや)
種:人間
時代:現代
血縁者:--
地域:日本
出典:『悠遠ノ絲』『終ノ刻印』『銀ノ鏡界』

千絲ノ封の還元

 『悠遠ノ絲』の主人公。生まれた際に、死神が封印していた“千絲ノ封”の還元が行われ、彼の寿命分、その効果が持続することになる。

 その還元が行われたのは九曜が秘匿する霊地の一つ、鬼梗塚と呼ばれる禁断の地であった。和泉家は九曜八家に連なる名家であったものの、それも今は昔のことで、九曜との縁はほとんど切れかかっていたといっていい。そのため最初還元の対象に選ばれたのは裄也ではなく、菊咲家の樹だったのである。千絲ノ封の守護者となるべく定められた楓とより深い縁を持つようにと、両者は同日同刻同場所にて生まれるよう調整されてきた。しかし実際にはそれは敵わず、樹の方が先に生まれてしまい、慌てて代わりを捜した結果、白羽の矢を立てられたのが裄也だったのである。

 全くの偶然によって千絲ノ封の還元を身に受けることになり、尚且つ楓との縁まで得てしまった裄也は、彼女の気になる対象で在り続けることになった。だが自分の境遇その他を全く知らない彼は、早い段階で九曜での修行をやめ、その縁を自ら断ってしまう。楓にとっては予想外の出来事で、戸惑いながらも止めることもできず、遠くから見続ける日々が続くことになった。

イリスとの出会い

 そんな裄也は高校生になった頃、一人の少女が現れる。自らの身体を探し、そして未だ自分にかけられたままになっている封印を解くためにここまでやってきていた、イリスだった。ひょんなことから二人は知り合い、そして本当の意味で互いのことを知るようになる。イリスを滅ぼすために協力を求めてきた楓を拒否し、これと対峙。結果、イリスは仮初のその身を失うが、その前に為された約束通り、裄也は彼女の本当の身体を探し求めた。一年をかけ、それを見つけることで、イリスの絶大な信頼を勝ち得ることとなる。

 基本的に彼の言うことは何でも聞くのであるが、自分の欲求が優先する場合はその限りではない。特に死神の本能とでもいうべき何かを殺すという行為に関しては、裄也の手前積極的に行いはしないが、必要と感じれば躊躇うことはない。裄也もまたそのことを理解した上で、彼女を傍に置いてもいる。イリスがその人生で最も懐いている存在であり、名実共に保護者となってしまっているといっていい。

フォルセスカの魂

 千年前にフォルセスカが死亡する際、彼は自らの魂をイリスの封印へと絡めた。そのため裄也は、彼の魂をそのまま自分のものとして、存在している。人格的には全く別物であったものの、だからこそイリスや凛が裄也に惹かれたといっても過言ではないだろう。またその魂を千年間見失っていたレネスティアは、その魂をフォルセスカだと認識することで彼を復活させた。しかし魂の主体はすでに裄也であり、またイリスが誰よりも強くそう認識しているため、フォルセスカの行動はごく限られてもいる。

千絲ノ封の支配

 和泉家が没落した原因の一つでもあるが、すでにかの家には咒に纏わる血統が薄れ、その才能はほぼ失われていた。裄也もまた才能に恵まれることはなかったが、千絲ノ封を身に宿しているためか、結界咒に関してだけは一流の腕を持っている。

 特にイリスの封印を完全に開放するため、千絲ノ封を全て支配できるようになった裄也は、彼女の存在力を借り受けることでゴルディオスを操り、あらゆる咒法を消し去り無効化する陣の作成ができるなど、かなり協力なものを使用できる。またイリスの願いにより、常時は絲の過半数を彼女の魂に絡めてあり、その存在力を抑制してもいる。特に最近のイリスは存在力の成長が著しく、それになかなか追いつかない自分の精神が成長する間、労せずして死神としての本能を抑えることができるため、滅多に解くことはない。イリスが何かしら本気になった時のみ、彼女に頼まれることで裄也は絲を解き、その存在力の調整弁としての役割を果たしている。

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