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魔王達の宴
前巻にて魔王になったリムルでしたが、そんな彼の元にワルプルギス(魔王達の宴)が開催されるという報せがもたらされます。それは現在存在する魔王達が全員集うという特別な会合で、その議題はリムルの処分をどうするか、というものでした。
要は魔王なんぞを勝手に名乗りやがって、他の魔王がそんなの許した覚えはねえぞ、みたいなノリです。その会議の起こしたのがクレイマンであり、一連の事件の首謀者であるクレイマンという魔王でした。
ならばとリムルはそのワルプルギスを逆に利用して、この魔王クレイマンを倒す計画を立て、決戦を挑むことになるわけですね。
魔王クレイマンとの決戦
リムルはワルプルギスに参加することでクレイマンと直接対決をする一方、クレイマンの策謀によって国を失っていた獣王国ユーラザニアと魔国連邦(テンペスト)の連合軍は、クレイマン軍と戦うことになります。更に別働隊により、クレイマンの本拠地である傀儡国ジスターヴへと侵入。三箇所での物語展開となるわけですね。ちなみにここでシュナと一騎打ちをすることになるのがアダルマンで、WEB版では配下になった件はさらっと書かれていただけでしたが、ノベルスでは改稿されてこのような形での初見となったようです。戦闘面ではそこまで登場の機会の無かったシュナにも、今回活躍の場ができたことは良かったですね。
八星魔王
最終的にクレイマンは滅ぼされて決着がつくわけですが、その際の心境などがかなり詳しく描写されており、敵役とはいえ味をあるものになっていました。ついでにラプラスの存在が、それを更に深くしていた印象もあります。ラプラスは個人的に好きなキャラクターなので、人間味のある描写が増えるのは嬉しかったりします。まあ彼は魔人ですが。そんなこんなで魔王にも新旧入れ替えが起こり、八人となったことで新たに八星魔王と呼ばれるようになったわけです。
ワルプルギスの由来
作中で出てきたワルプルギスですが、現実世界では北欧や中欧にて行われている行事のことですね。時期は春で、4月30日もしくは5月1日に行われるようです。いわゆる季節の変わり目を祝うお祭りなわけですね。昔のケルトではこの前夜にワルプルギスの夜と呼ばれた、魔女達が催すサバト開かれると伝えられているとか。サバトとは悪魔崇拝の集会のことで、この辺りがネーミングの由来になったのかな、と一考したりもしました。