『転生したらスライムだった件⑤』 感想&紹介

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絶望と狂乱の幕開け

 前巻にて危機に陥ったリムルでしたが、時を同じくして彼の国であるテンペストにも、暗雲がたちこめます。これまで順風満帆にきたところに、ついに周辺諸国から茶々が入ったわけですね。

 ところがそれだけに留まらず、テンペストと友好関係にあった獣王国ユーラザニアにも危機に陥ります。魔王ミリムに宣戦布告され、国自体が消滅してしまう未曾有の被害を受けてしまいます。



 テンペストはテンペストで、リムル不在の中、ファルムス王国からの襲撃を受けます。そして最悪な状況へと事態は流れていってしまうわけですね。今までは周辺諸国とうまく交渉して国としての立場を強めてきたわけですが、中にはそれを快く思わない国もあるわけで、いいと悪いはついて回る――というのがうまく書かれていたと思います。

巻を通してシリアルテイスト、読み応えあり!

 とまあ、そんな流れなので、巻全体がシリアルなムードです。テンペストの方にも犠牲は出ますし、リムルはリムルで魔王になるにあたって、魔王らしい所業もします。それだけにこれまでとは雰囲気も変わり、読み応えのある巻になっています。

 WEB版と比べても登場人物が増えており、それに伴ってテンペスト幹部の見せ場も増えていました。こうやって肉付けされていると、もう一度読み返してみても面白いものです。何となく裴松之の注のような気もしてきましたね。

 ともあれ危機を乗り越えたテンペストですが、新たにディアブロが登場し、更に一巻以来の登場となるヴェルドラも復活し、とりあえずは大団円。ただ今回の危機の裏には暗躍する者がいたわけで、その正体が明るみになったこともあり、物語は次のステージへと進んでいくわけですね。

 話の流れとしてもピンチからの大逆転は、最初は鬱になりますが、やはり読んで面白いものです。というわけで、個人的にお奨めな一巻ですよ!