『レンタルマギカ 魔法使い、集う!』 感想&紹介

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レンタルマギカ、短編集

 この第三巻は、これまでの一巻や二巻と違い、数話の短編集から構成されてるお話です。レンタルマギカは当時、ザ・スニーカーにて連載されていた作品です
 ちなみに時系列としては、一巻と二巻の間に当たるお話になっています。

 ザ・スニーカーは角川書店が発行していたライトノベル雑誌で、2011年より休刊となっているので、現在は発行されていません。私も以前はよく購読してお世話になっていました。

 というわけで、第三巻には短編が四話収録されていますので、それぞれ簡単を紹介を。

魔法使い、貸します!

 舞台は病院。主人公は病人……といか怪我人でして、というのは一巻の直後の話なので、負傷の原因は一巻にあるわけですね。そこで出会った幽霊である黒羽まなみとの物語です。ちなみにまなみは後に「アストラル」に入社します。

魔法使いと花泥棒

 結社の一つ、呪物調達会社「トリスメギストス」が出てきます。花といってもそこは魔法やら魔術やらの世界なので、出てくるのはコルジセプス・ミリタリス……といってもわかりませんね。いわゆる冬虫夏草です。とはいっても作中に出てくる冬虫夏草は、世間一般で知られているものとは定義が違いまして、より呪物として書かれています。

 ちなみにトリスメギストスといえばヘルメスのことですね。有名な錬金術師だったりします。ヘルメスというのはギリシャ神話の神の名で、それが後にエジプト神話のトート神と融合して、その威光を継いだ錬金術師と同一視された結果、ヘルメス・トリスメギストス、と呼ばれるようになったそうです。意味は三つのヘルメスは合わせた者、だとか。確かに三つくっついてますね。

魔法使いと夏祭り

 このお話では、主に日本の神話や神道に関わる内容がでてきます。審神者(さにわ)などがそうですね。審神者というのは祭祀において、神意を解釈して伝える者のことを指す言葉です。日本最古の歴史書である『古事記』にも、記述がみられますね。現在では祭祀で琴を弾く者を、さにわ、と言うようになったそうです。

 ちなみに日本神話の神として、経津主神(ふつぬしのかみ)と建御名方神(たけみなかたのかみ)が出てきますが……日本神話の神は数が多い上に読みにくいものだから、よほど有名な神でないとなかなか覚えられないんですよね。

魔法使いと肖像画

 とある絵の鑑定、という仕事の依頼が持ち込まれ、「アストラル」は同じく入札してきた「ゲーティア」と競合する、というお話です。ランクの低い依頼なのに、高ランクの「ゲーティア」がわざわざ出張ってきた理由は、最後まで読むとわかりますw

 ともあれ、ここに出てくるのが「メメント・モリ」という印象的な言葉です。ラテン語でして、日本語に直せば「いつか死ぬことを忘れるな」という感じの意味になり、他に「死を記憶せよ」とか、作中では「死を想え」と表現されていました。

 この名前はとあるロボットモビルスーツアニメに出てくる名前なので、耳にしたことくらいはあるかもしれません。

 ちなみにこの言葉の本来の意味は、「どうせいつかは死ぬんだから、今を楽しもう」という、えらく前向きは言葉だったようです。その後キリスト教が普及してくると、全く逆の意味を持つようになったようです。現世よりも来世、そんな感じの趣旨になったようですね。

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