ibisノベル 用語大辞典 な行

な行

ナウゼル・ディーネスカ(人名)

 シュレストの長子。八人いたシュレストの子の中では最大勢力を誇っており、その後継者と目されていた。継承戦争においてはアルティージェの最大の敵となるものの、彼女の前に敗北する。個人としての力もずば抜けており、戦略眼、戦術、剣技、咒力に至るまで、父シュレストに匹敵するほどだった。シュレストもそれを認めてか、継承戦争が勃発する以前にディーネスカの紋章を継承させ、またシャクティオンを新たな武器として与えようとしていたことからも、ナウゼルが有力な後継者であったことが窺える。

 その才覚は兄弟姉妹の中で突出しており、何も持たなかったアルティージェとは対照的だった。継承戦争においてついぞ、アルティージェが一対一で勝てなかった相手でもある。しかし優れているが故に、信を置き、また優れた配下を育てることをしなかったともいえ、それが継承戦争に敗北した遠因になったことは否めない。

 妹のメルティアーナのことを高く評価しており、協力者として欲していた。そのためにディーネスカの紋章を使おうとしたことがアルティージェの逆鱗に触れ、後に亡霊として永遠に使役されるような残酷な仕打ちを受けることになる。彼の妄執はその後紆余曲折を経て、東洋の九曜家へと至った。千年以上の歳月のために彼自身の意思はほぼ消滅していたが、レネスティアによって再現され、茜を通じてアルティージェと再戦することになる。

 彼の血は嫡子のブライゼンからロー家として存続し、アリアス・ローを経て、ドゥーク・ローへと受け継がれた。ナウゼルはアルティージェの最大の敵であったが、その末裔であるドゥークは彼女にとって最も信の置ける騎士となった。

ナウバーン・ラインヴァルド(人名)

 トルメスト城主代理。かつてアルティージェの側近を務めたエドランド・ラインヴァルドの末裔。ゼルディアのフォルセスカと同盟し、僧会に対抗した。

ナプティカルド・ベルヌーク(人名)

 アトラ・ハシースの司教。辣腕家であり、ブラフト・ダーン異端裁定などの軍事行動を積極的に推奨した。しかしドゥーク・ロー・ブライゼン異端裁定において、イリスによって殺害される。

人形(用語)

 人の身を真似たもの。製作者によって、その機能や能力にかなりの差がある。
 シュレストやアルティージェが得意とする技。彼らの製作した人形は、時に人間以上のものとしてあったという。

認識力(用語)

 観測者の持つ力。一般的に誰にでもある力であるが、観測者のそれは、無いものまでまるでそこにあるかのように“捏造”することすらできてしまう。

ネレアの契約(用語)

 人外ともいえる知識を得る上で、エクセリアと結ぶ契約。これにより、人の身では決して理解できず、扱えぬような咒法までもを駆使することが可能となる。エルオード・ディエフ、ネレア・ラルティーヌが契約者。

ネレアの書(用語)

 ネレアの契約を為したものが作り出せるその知識の複製。その形状は限定されていないが、エルオードが作り出したものは宝石の形をとり、ネレアが作り出したものは水晶球の形をとっている。エルオードがアルティージェによって敗北した際に、彼女の要求に従ってエルオードが作り出し、譲渡した。そのためアルティージェはネレアの知識をも有している。ネレアの時は、エクセリアがネレアに作らせ、千絲ノ封の知識を与えるためにクェイガに渡している。クェイガがレネスティアを捕えるのに失敗した際に彼女によって破壊され、半ば砕けた状態でその後アーレスト家に伝わることになった。D計画の発端になる。なおアトラ・ハシースの埋蔵第四層に保管されているネレアの書は彼女の遺書であり、混同されがちであるが、全く異なるものである。

 またアルティージェがエルオードに対し、その知識を文章化するよう半ば嫌がらせで命令したことがあり、それを忠実にこなした結果、数千冊に及ぶ蔵書が書かれた。その中には知識だけでなく、継承戦争史について触れられている部分もある。しかしそれでも知識のほんの一部にすぎず、またアルティージェは一度たりとも目を通してはいない。蔵書の大半は彼女の保管所に多数のシュレストの遺産と共に収められているが、その一部がエルオードによって流出し、アトラ・ハシースや九曜家、またその他の場所に“ネレアの書”として紛れ込んでいる。

ネレア・ラルティーヌ(人名)

 魔王討伐に功のあった、三賢者の一人。エクセリアにとっての、二人目のネレアの契約者。彼女らが最後の魔王であるフォルセスカを倒したことで、名実共に異端は滅亡することになった。しかし彼女はこの結果に満足できず、千年の時を渡ること決意。果たして千年後、彼女の魂は九曜楓という少女の中で覚醒することになる。


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