カテゴリー:ブログ小説

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  • 2017.08.21

第52話 その約束は

「えー……」  夜になって。  楓さんと泪さんが帰り、黎も早速日本を発った。それから小一時間ほどして、遊びにいった三人組が帰ってきた。  衣服が汚れ、少しぼろぼろになった茜の様子を見るに、どうも単純に遊んでいたようでもないけど。  で、それからしばらくの間、楓さんと泪さんがやってきて、発覚した状況を三人に説明した。  その中で、黎が一旦日本を離れるという話をした途端、由羅が声を上げたのだった。

  • 2017.08.18

第51話 所長の従兄妹

     /真斗 「ただいまー」  って、俺の家じゃないけど、まあ何となく口をついて出る。  戻ってきたのはもちろん事務所の方だ。 「真斗。早かったのね」  こちらを見て、黎は首を傾げた。  授業も受けてくると思っていたのだろう。  俺もそのつもりだったけど、結局飯だけで帰ってくることになってしまった。原因は無論、俺の後ろにいる二人であるが。 「おや、お客さんですか?」  黎と一緒に座っていた上田 […]

  • 2017.08.14

第50話 特訓

     /茜 「ち……っ」  こちらが放った咒法はあっさりと弾かれたが、それは予想の内だ。  あくまで隙をうかがうためのもの。 「ふん!」  疾風のごとく、ハルバードが振るわれる。  かわし、背後に回る。  相手はこちらの姿を捉えてはいたが、身体そのものは私に背を向けてしまっている。  僅かではあるが、こちらの方に時間的猶予が生まれる。  好機! 「はあああああっ!!」  ずっと溜めていた力を解 […]

  • 2017.08.11

第49話 とある来訪

     /真斗 「何よそれ!」  案の定、由羅は怒った。  朝になり、茜が戻ってくるのを待って、昨夜のことをざっと皆に説明したところで、一番に声を上げたのが由羅だったわけである。  事務所にいるのは、俺と由羅に、黎と茜、そしてイリスと所長である。 「茜、別に何も悪いことしないのに!」 「落ち着けって」 「そんなの無理に決まってるじゃない! ねえイリス!?」  俺がなだめたところで、焼け石に水だっ […]

  • 2017.08.07

第48話 前門の虎、後門の狼

     /茜  多勢に無勢。  それは認めるしかなかった。  しかも相手は精鋭だ。  それを相手に真斗はよくやっていると思う。  ならば私は、この男を―― 「その程度か。拍子抜けよ!」  ザインが右手を掲げる。 「――〝ジィオ・ラグルア〟!」  打ち下ろされる、雷撃の咒。 「――はあっ……!」  避けたりなどしない。  真正面から押し退ける。 「――〝スィークティアスの光〟よ!」  溢れた光が、 […]

  • 2017.08.04

第47話 強襲

     /真斗  深夜。  公園にて、俺達は落ち合っていた。 「時間通りだな」 「当たり前だろう」  身軽な俺とは対照的に、茜はそれなりの荷物を身につけている。  帰る準備は万端らしい。  ちなみに俺は、途中まで茜を送り、その後は囮になる予定だ。意味があるかどうかは知らないが、多少の気休めにはなる。 「……確認しておくが、由羅あたりにつけられていないだろうな?」 「大丈夫だろ」  念には念をとい […]

  • 2017.08.01

第46話 国外脱出計画

     /真斗 「だからね。明日あたりがあぶないと思うの」 「うんうん。私もそう思う」  昼下がり。  柴城興信所内のテーブルに座り、何やら熱心に話す少女が二人。  淡い金髪と濃い金髪で彩られた二人組の少女は、はっきりいって日本でお目にかかれるような人種の人間ではない。  いや人間かどーかも怪しいけど。  とにかく、あまり日本人っぽくないその二人は、さっきからずっとああやって、あれこれと作戦を練 […]

  • 2017.07.28

第45話 優雅な午後のひととき

     /アルティージェ 「ご苦労様だったわ」  昼下がり。  ようやく訪れてくれたその相手は、まずそう労ってくれた。 「あれで良かったの?」  悪いとは言わせない、とそんな感情をちょっと込めて、聞いてみる。  わたしの前に座る銀髪の少女は、微笑んで頷いてくれた。 「そう?」 「ええ……。姉さんも、これで少しは変われると思うわ」  そう言って、レネスティアはわたしの出した紅茶に口をつけた。

  • 2017.07.26

第44話 最強の王②

「く――――あ……」  全てが収まった時、全身を打つ苦痛に俺は顔をしかめていた。  もうどこが痛いのかすら分からないくらいに、激痛が全身を巡っている。  俺に限らず黎も由羅も、吹き飛ばされている。 「…………!?」  ハッとなった。  エクセリア――――あいつは!?

  • 2017.07.24

第43話 最強の王①

     /真斗  暗闇に、火花が散る。  最大限の気迫を込めて、斬撃を打ち込んでいく。  蒼い軌跡を描いて打ち込まれるそれを、一振りたりともかわすことなく、アルティージェはその槍剣で受けていた。  どれもが重い一撃に違いないというのに、乱れることなくそれを受けていく。 「は――!!!」  ギィンッ! ガギッ!  剣戟が響く。  今の俺の力は尋常ではない。  エクセリアの借り物とはいえ、由羅にだっ […]

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