カテゴリー:終ノ刻印Ⅰ

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  • 2017.06.12

第3話 少女二人

        /由羅  私はいったい誰なのか。  目覚めたものの、ちっとも思い出すことはできなかった。  満天の星空――新月の夜に、星々はよく映える。  周囲には明かりは無く、どこまでも広がる草原と、朽ちかけた古城があるのみだ。  何の障害も無いその場所で、それらを眺めるのが好きな者ならば、恐らくいつまでも見上げていることができただろう。  でも私は、崩れ落ちた古城の瓦礫に隠れるように、身を震わ […]

  • 2017.06.11

第2話 狂気の少女

 俺が大学に入ってから約八ヶ月。  これまでに受けた仕事は、三件。どれもがまともな内容では無かった。  世の中には色々と不思議なことがあるわけだが、こと日本において魑魅魍魎、妖怪変化というものは、そういった不思議の一つである。  実在するかどうかはともかく、その存在は誰もが知識として知っている。しかし実際にそれらを目撃した者となると少なく、例えそう公言したところで大半が冗談として扱われてしまう。 […]

  • 2017.06.11

第1話 気の乗らない依頼

        /真斗  教室内のエアコンが鳴りを潜めてから、約二ヶ月以上が経過して。  窓の外でも眺めてみると、だいぶ秋も深まってきたことが分かる。  そんな風景をぼんやりと眺めていると、机の上の携帯電話が慌しく震え出した。まったく誰だ授業中にと内心毒づきながら、俺は気だるげにそれに手を伸ばす。  隣の席では友人が机に突っ伏して寝ている姿が目に入ったが、いつものことだ。  大学の講義というのは随 […]

  • 2017.06.11

序章 ある夜の邂逅

        /由羅  ――今夜二人目の獲物。  彼は、こちらが探すまでもなく現れてくれて。  私を愉しませてくれた。 「それにお楽しみは、あなたでいいし」  そんな台詞が気に障ったのか、彼は激昂して銃の引き金を引く。  私も目が覚めてからしばらくして、そういう武器があることを知った。鉛の銃弾を撃ち出して、まず人間には避けられない速度でもって相手を襲い、殺すための道具。  これがなかなか厄介なも […]

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