九曜茜

九曜茜


名前:九曜茜(くよう あかね)
種:人間
時代:現代
血縁者:司(父)・菫(母)・茉莉(子)・楓(姉)・夕貴(弟)・豪(祖父)
地域:日本
出典:『悠遠ノ絲』『黒衣ノ業』『終ノ刻印』『銀ノ鏡界』

劣等感

 『終ノ刻印』の正ヒロイン。
 名家九曜家当主の次女。楓の妹である。

 九曜の直系ということもあり、彼女自身は才能に恵まれていた。何より九曜の後継者の証である“何か”を受け継いでおり、その実力は幼くして他の追随を許さぬほどであったのだが、にも関わらず姉の楓に及ばず、次第に劣等感を抱くようになってしまう。また楓の茜に対する接し方は厳しいものであり、そんな姉を尊敬する一方で、強烈な苦手意識をも持つようになってしまった。

 同じ場所で同じ修行をしても決して姉に勝ることはできないと考えた茜は、単身日本を離れ、対異端組織としては最高峰であるアトラ・ハシースへと身を寄せることになる。

リーゼ・クリスト

 アトラ・ハシースの本拠があるジュリォン市国へと渡った茜は、レーゼン家の門を叩いた。アトラ・ハシースの名家であり、その当主であるラゼル・レーゼンはすでに引退していたとはいえ、その実力は随一だったともいえる。突然の異国の少女の訪問にラゼルは戸惑ったが、よくよく話を聞くうちにあることに気づく。死神の鎌の管理を担っていたラゼルは、その持ち主であるイリスの復活を懸念しており、かの封印の行方を独自に追っていたのだった。その結果、極東の島国の九曜という名を知ることになったのだが、やって来た少女はまさにその九曜の人間だったのである。そういった思惑もあり、また茜自身の真摯な態度に心を動かされたのか、弟子となることを許すことになる。

 ラゼルはアトラ・ハシースに復帰し、茜もまたその見習いとなった。また成長半ばだった茜に対し、ラゼルは自分の家の家令であるロイド・クリストにその身を預け、育てさせた。その際に茜はリーゼ・クリストという名をもらい、クリスト家の一員としてその名を名乗るようになる。

シャラ=イスタ事件

 アトラ・ハシースにて日々努力を続けたことにより、茜は頭角を表わしていった。そしていくつもの仕事をこなしていくようになるのだが、そんな彼女が経験した最大のものがシャラ=イスタ事件である。これは茜の兄弟子であったギルス・ラーバーによって画策されていた陰謀であったが、同僚のシャレムと共にこれを解決している。

 この時に事件とは違う意味で茜を注視していた人物がいた。エルオードである。ギルスと対決した際に茜が使った力の片鱗を垣間見たエルオードは、彼女の中に“ナウゼル”が在ることを確信した。九曜家には代々その当主に力を与えていた“憑きもの”があった。

 その正体は、かつてネレアによって取り込まれていたナウゼル・ディーネスカの妄執であり、本来ならば姉である楓に憑くはずのものであった。しかし姉にはすでにネレアが憑いており、代わりに茜に取り憑くことになったのである。事件後、彼はジュリィに進言して脱走した千年ドラゴンの追跡の任を与えるなどして、意図的に彼女の故国である日本へ向かうように仕向けている。

ナウゼル

 由羅を追った任は、茜にとってアトラ・ハシースでの最後の仕事となった。由羅を捕縛、または抹殺のために戻ってきた日本で、彼女はかつての幼馴染であった真斗に再会する。茜は九曜を出る直前、九曜家内で最も好意を抱いていた真斗へと、いわゆる九曜の呪いともいえる刻印咒を継承していた。ところがこの際に継承されていたのが、遥か昔シュレストがナウゼルへと渡していたディーネスカの紋章であり、ナウゼルを身に宿していたがゆえにこのようなことが起こってしまったのである。

 この刻印が一因となって、事態は大きく変動した。真斗の説得もあり、茜は由羅を抹殺対象にすることをやめ、その存在を認めてしまう。またその後、エルオードが引き起こしたアルティージェへの復讐に巻き込まれ、ナウゼルを活性化させられた茜は自身を失いそうになるが、結果としてアルティージェによって助けられた。

 この時にナウゼルの意識は完全に消滅したものの、その力は残り、茜はその力を自在に扱えるようになれば、楓に比肩できるほどの力を得たといっても過言ではないだろう。しかし未だ道半ばであり、彼女は努力を続けている。

桐生真斗

 任務として日本に戻った茜だったが、結局それからアトラ・ハシースに戻ることはなかった。イリスや由羅といった異端者を認めてしまったこともあるが、何より真斗の傍を選んでしまったのだった。現在は最遠寺の後継者問題で奔走している柴城定に代わり、柴城興信所の所長代理として居座っている。そうしながらもいずれは独立したいと考えており、その時の助手として真斗の存在を望み、彼の答えを待っている。

 幼い時より、自分と同じような劣等感を抱きつつも決して努力を欠かさず、自分なりに力をつけていった真斗に対して茜は共感し、また好意を抱いていた。再会してからはより一層その気持ちが強くなっているものの、素直に表現できずにいる。

人望

 ある程度のことは割り切れ、何事も決断できる一方で、情け深く寛容でもある。敵としている異端に対しても同様で、だからこそイリスや由羅といった存在を認め、また彼女達に好かれているといえよう。特にイリスからは絶大な好意を向けられており、むしろ対応に苦慮しているほどである。また父や自分を殺そうとしていた鬼燈聖に対しても真正面から立ち向かい、その上でその命を救ってもいる。

 その人望の厚さは随一で、イリス、楓、真斗は勿論のこと、シャレムやカリネなど好意を持つ者は多い。

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